東海大学医学部ランチョンセミナー2006年度の記録
                                                    
学系 領域 演者 演題 概要
基礎医学 医学教育・
情報学
大櫛 陽一 性差医療とエージングから
見た臨床ガイドライン
従来の検査や診断の基準は性別と年齢が考慮されていなかった。最近、女性専門外来やアンチ・エイジングが話題となっている。私達は全国約70万人の検査結果から、世界でも初めての男女別・5才ごと基準範囲を24検査項目に対して設定した(横断的研究)。また、各地のコホート研究も行っている。これらの研究から日本の診療ガイドラインを検証し、世界の医学常識と大きくかけ離れていることがわかった。また、日本の高脂血症、肥満、メタボリックシンドローム、高血圧、糖尿病、肝機能での若い人や女性での早期異常の見逃し、高齢者や閉経後女性での無駄な医療の実態
分子生命科学 平山 令明 分子標的医薬分子をどのように創製するか 選択性と薬効が高く、かつ副作用の少ない医薬分子を創製するには、医薬分子が相互作用する標的分子の分子レベルでの理解に基づいたアプローチが必須である。その現状と問題点、そして将来展望を簡単に述べる。
基盤診療学 画像診断学 高原 太郎 小腸閉塞とイレウスのCT/MRI診断 1)小腸閉塞とイレウスの違い2)CT診断の要点3)MRIを利用した新しい診断。について分りやすく説明します。
勝沼 泰 X線被爆とMRIの危険性ついて  最低限知っておいてもらいたいX線被爆とMRIの危険性について動画などを用いて簡単に説明していく。
病理診断学 上山 義人 実験動物の医学への貢献と今後の展望  我々のグループが開発してきた実験動物を中心に、均一の実験動物を大量に生産する技術、遺伝氏操作動物作成技術、受精卵の凍結保存技術について述べ、実験動物学の現状と今後の展望について話たいと思っています。
中村 直哉 日本にキス病が増えている キス病とは伝染性単核球症(でんせんせいたんかくきゅうしょう)です。EBウイルス感染により起こり自然に治ります。日本にはまれで欧米に多いとされていましたが、最近日本で増えているようです。なぜでしょうか。
臨床検査学 小宮 周平 前立腺癌の診断における腹部・頚部リンパ節腫脹超音波検査の有用性  前立腺癌の診断は結成PSA測定により早期癌のスクリーニングが可能となったが、原発臓器での所見に乏しくリンパ節腫脹など遠隔転換で発見される例も存在する。このような症例に対する超音波検査の有用性を検討した。
矢部 みはる 造血細胞移植と臨床検査 造血細胞移植ではドナーの選択から生着の確認、GVHDや合併症のコントロールにいたるまで臨床検査が果たす役割は大きい。当院のすぐれた検査システムや技術を含めて、移植の紹介を行う。
内科学 リウマチ内科学 諏訪 昭 関節リウマチ治療の最前線 ━分子標的治療の光と影━  関節リウマチ(RA)は多関節炎を主体とする原因不明の進行性炎症性疾患である。近年RAの病態形成に関わる分子を標的とする薬物が開発され、RA治療は大きく進歩した。この新たな治療戦略の概要を紹介する。
血液・腫瘍
内科学
沖 将行 成体幹細胞のひとつ:MAPCについて 胚性幹細胞(ES細胞)は多くの臓器をうみだす万能細胞として注目を集めております。一方で、倫理的問題、奇形腫の形成など再生医療への応用には大きな壁が存在します。最近これらの問題のない成体幹細胞(adult stem cells)に期待がかけられており、その内のひとつであるMAPC細胞につき最近のデーターをご報告いたします。
循環器内科学 伊苅 裕二 動脈硬化に対する
インターベンション治療
動脈硬化は多くの患者さんが罹患するが、インターベンション治療というカテーテルによる治療が進歩しており、より安全に、より安楽に治療を受けられるようになってきた。最近の進歩にういてお話いたします。
相澤 達 循環器疾患における運動療法の意義  運動は人体の健康維持にとても大切です。「運動の科学」についてお話します。
消化器内科学 寺岡 宏倫 超音波内視鏡(EUS)の臨床  超音波内視鏡(EUS)の原理および臨床診断(消化管・胆・膵疾患)について典型例を示します。
長田 成彦 肝腫瘤の画像診断 肝臓に腫瘤を形成する肝細胞癌、胆管細胞癌、肝血管腫、肝のう胞などの典型例を示します。
神経内科学 森田 優子 術前にアスピリンは中止すべきか? 外科的手術や内視鏡検査前に抗血小板薬を休薬せざるを得ないことがあります。しかし、何日休薬すべきなど、あまり、検討されていないのが現状です。今回、我々の検討結果を、文献的考察を交えてご報告いたします。
大友 卓 MELASについて  ミトコンドリア病の中でも比較的頻度の高いといわれているMELASに関して、経験した症例を呈示し解説する。
腎・代謝内科学 金井 厳太 慢性不全を生きる(total kidney careを考える) 40年前には慢性腎不全(CRF)は死に至る病気であった。現在、25万人以上のCRFの患者が元気に生活している。それは、血液透析、腹膜透析、腎臓移植などの治療の継続の上に成り立つ生である。今回は、CRFの患者のライフスタイルを考えたい。
梅園 朋也 型インスリン治療に関する最近の話題 2型糖尿病の一次予防、二次予防に関する近年の大規模臨床試験の結果の要約と、当院における強化インスリン治療の有効性に関する自験例を紹介し、解説する。
寄附講座 東洋医学科 新井 信 漢方はなぜ効くのか 漢方薬は長く飲まないと効かない、効く人と効かない人がいる。何故だろう。 漢方薬の主要成分は多くが配糖体であり、腸内細菌で分解された後、血中に入って効果発現する。この血清薬理学的なメカニズムを説明したい
日置智津子 メタボリックシンドロームの予防と改善に漢方薬  40から74歳では、男性2人に1人がメタボリックシンドロームや、その予備軍である。白色脂肪組織を腹部内蔵周囲に過剰蓄積させ、動脈硬化性疾患発症のリスクを抱える人の増加が予測される。漢方的方策を紹介する。
外科学 形成外科学 福井 剛志 創傷治療〜傷を早く、きれいに治す方法  日常生活において傷はつきものである。しかし、身近な傷(創傷)の治療については、意外に知られていない事が多い。今回、創傷の治療、及びその治癒過程について分かりやすく説明する。
鈴木 沙知 熱傷と遊離皮膚移植について 熱傷と遊離皮膚移植について解説する
呼吸器外科学 加藤 暢介 女性の気胸について 気胸は女性には比較的少ない疾患である。その中で、女性に発症した気胸を見たら鑑別を考えなければいけない「月経随伴性気胸」と「びまん性過誤腫性肺脈管筋腫症(LAN)」について、今回は解説する。
増田 良太 悪性胸膜中皮腫について  アスベスト関連疾患である悪性胸膜中皮腫について手術を含めた集学的治療を中心に考えてみる。
口腔外科学 濱本 誠二 HIV−1インテグラーゼと相互作用する、新規宿主因子Gmin2について HIV-1いの脱穀、逆転写、ウイルスCDMAの核移行の機能的関与が強く示唆される。インテグラーゼの新規宿主細胞内因子Gmin2について、これまでの研究を発表いたします。
日本大学歯学部臨床教授 鈴木 仙一 最近のデンタル・インプラント  近の歯科診療において、インプラントは重要な地位をしめる様になってきた。歴史、臨床例などを供覧し、インプラントについての正しい理解をしていただきたい。
消化器外科学 田仲 曜 Beaking a bad news 〜悪い情報をいかに伝えるか〜  がん対策基本法に伴い緩和医療委員会では、早期から緩和ケアを受けられるよう緩和ケアの講習を行い、緩和ケアを学んだ医療者が一目でわかるよう受講証を発行しています。個別に講習会を開きますので気軽に演者まで。
齋藤 雄紀 あなたの乳房は心配ないですか? 外来受診される患者様の訴える症状から予想される疾患、実際に外来で行っている画像検査や診断を確定するまでの検査についてご説明いたします。さらに外来でよく見られる良性疾患と乳癌について簡単にお話しさせて頂く予定です。乳腺疾患に興味のある方以外に、乳房に気になる事がある方、恥ずかしくて受診はちょっと・・・と思われる方にも是非いらして下さい。
心臓血管
外科学
古屋 秀和 心房細動の外科治療
40歳以上の4人に1人が発症リスクを抱えているとされる心房細動は、左房内血栓の発生による脳塞栓症の大きな危険因子になる。近年の心房細動に対する外科治療につき解説する。
二村 泰弘 深部静脈血栓症と肺血栓症  近年わが国でも発生頻度が高まり、エコノミークラス症候群として一般にも認知されるようになった。深部静脈血栓症、肺塞栓症について解説する。
整形外科学 岩品 徹 椎間板変性の病態、新たな治療法 当教室では腰痛の原因である椎間板変性に対して基礎的研究を積み上げ、椎間板細胞移植療法の臨床応用化に向けて準備している。椎間板の基本構造、生物学的特性、細胞移植療法の効果について説明する。
酒井 大輔
腰痛の鑑別、診断、分子的
メカニズムとその治療
腰痛はプライマリケア上2番目の主訴とされるcommon diseaseである。本邦とは異なり米国では家庭医の範囲である。本セミナーでは腰痛の鑑別とその診断、危険な腰痛、分子的背景、再生医療による近未来治療につき解説する。
脳外科学 継 淳 脳腫瘍に対する指先端手術
戦略 
当院で行われている脳腫瘍(とくにグリオーマ)に対する手術の最前線として、各種手術支援装置の導入、世界初の最先端手術室(MRXO)での手術、さらに覚醒下開頭腫瘍摘出術の実際につき紹介したい。
柳下 美登里 カエサルと”神の病” ジュリアスシーザーが前頭部髄膜腫だったのではないか!ということを推論します。
泌尿器科学 花井 禎 排尿障害について
〜残尿を中心に〜 
排尿後に膀胱に残った尿を残尿という。この残尿が膀胱、腎臓などの臓器や全身に悪影響を与える。残尿の原因と治療法を中心に解説する。
青木 麻奈 急性陰嚢症 急性陰嚢症は陰嚢に有痛性疼痛をきたす急性の疾患群の総称である。救急などで比較的多く見られる主訴でもあり、また対処は多岐にわたる。臨床において特に問題となりうる精巣捻転症を中心に概説を述べる。
麻酔科学 伊藤 健二 硬膜外麻酔の臨床 現在硬膜外麻酔は、手術のみでなく術後鎮痛やペインクリニックあるいはその血管拡張作用をいかし、動脈閉塞などに広く使われている。今回その意義・使用に際する注意等紹介する。
山崎 一 新しい喉頭鏡  全身麻酔には、しばしば気管挿管が施行される。ここでは、新しい喉頭鏡(ビデオ硬性挿管用喉頭鏡)を用いて、気管挿管した際の評価を行った。
専門診療学 リハビリ
テーション科学
花山 耕三 筋疾患の嚥下障害 筋炎、筋ジストロフィーなどの筋疾患は、しばしば嚥下障害を呈するが、見過ごされていることも少なくない。ここでは筋疾患の嚥下障害の特徴とその治療・管理について述べる。
青野 宏治 起立性低血圧とリハビリテーション リハビリテーションの分野において起立性系血圧を呈する疾患も多く存在し、又リハビリの阻害因子となってくるもんである。今回のセミナーでは起立性低血圧に対する生活指導も含めたリハビリテーションアプローチについて説明してい
眼科学 尾形 真奈美 糖尿病性網膜症 糖尿病患者は確実に増加しており、今後糖尿病性網膜症も確実に増加すると思われる。一般的な糖尿病性網膜症について理解してもらい、早期発見、早期治療がいかに大切か知ってもらう。
尾内 宏美 加齢性黄斑変性症に対する
光線力学的療法
加齢性黄斑変性症は最近増加傾向である。欧米では中途失明原因の1位であるが、未だ治療は確立していない。最近加齢性黄斑変性症に対する、新しい治療法である、光線力学的療法を今年4月から当院でも導入したので紹介する。
救命救急医学 守田 誠司 当院における洋上救急の業績 当院救命救急センターでは開院当初より洋上救急システムに協力し、院外医療活動に携わっている。今回は洋上救急システムの概略と当院の活動について述べる。
梅澤 和夫 DMATとは  災害医療チームDMATが結成されました。活動内容等含め災害医療についてお話します。
産婦人科学 近藤 朱音 遺伝カウンセリングを知っていますか 遺伝カウンセリングという言葉を知っていますか。遺伝氏診断を行うときは必ず遺伝氏カウンセリングを行う国が増えています。今回は遺伝診療先進国であるイギリスでの遺伝診療への取り組み方を紹介します。
呉屋 憲一 近年の生殖医療の実際  医学の飛躍的進歩により、生殖医療の治療成績も目覚しく向上しています。今回は妊娠の仕組み、不妊の原因、不妊治療の内容などを述べたいと思います。
耳鼻咽喉科学 竹尾 輝久 耳鼻咽喉科領域における
咽頭痛
耳鼻咽喉科領域には様々な救急疾患が存在する。疾患により、重症度は異なり緊急的対応が必要なものも存在する。今回は、具体的な臨床例を基に、画像も交えて解説する。
澁谷 正人 耳鼻咽喉科外来診療でよくある質問  耳鼻科領域において、患者さんからよくある質問についての回答、解説いたします。
小児科学 高倉 広充 川崎病 乳児例・不全型 川崎病の基本的な症状、診断について。また経験した乳児症例、不全症例により、診断、経過、特徴などをお話します。
小池 隆志 予防接種副反応 小児感染症の予防におおいて予防接種は大変重要な役割を果たしているい。しかし、それぞれのワクチンには少なからず副反応がみられる。各種ワクチンと副反応による健康被害が生じた症例について解説する。
精神科学 安藤 英祐 外傷後ストレス障害(PTSD) 外傷後ストレス障害(PTSD)の診断と治療について概説する。薬物療法などの治療の前にまず重要なことは、心的外傷を受けた直後に早期介入して発症を予防することである。
市村 篤 救急現場(救急施設)における精神科的対応  救急現場(救急施設)における精神科的対応についてお話します。
皮膚科学 松山 孝 アトピー性皮膚炎 病態が複雑で、理解に難しい疾患である。病態について簡単に解説し、国試に出そうな問題(例題)を示す。
梅澤 慶紀 「○○○」と思われたが、実は「×××」であった皮膚疾患 皮膚疾患は皮膚科専門医以外でも日常診療で相談されることが多い。一見診断が容易と思われる疾患でも、実は異なる疾患であったということをしばしば経験する。今回、こういった皮膚疾患を幾つか選んでみた。
大磯病院 大磯病院
耳鼻科
和田 涼子 耳鼻咽喉科領域のめまい  耳鼻咽喉科領域のめまいに関して、診察のしかた、鑑別判断、治療法などを簡単に紹介する。
大磯病院
消化器内科
出口 隆造 Helicobacter Pylori時代の
上部消化管疾患
胃十二指腸潰瘍の原因と考えられているピロリ菌の除菌療法により潰瘍の再発が減少傾向にあるが、胃癌との関連については未だに不明は点が多い。その点も含めたピロリ菌の病原性について、解説する。
東京病院 東京病院
耳鼻咽喉科
田村 悦代 声帯の運動障害に対する
手術療法
声帯の運動障害に対する手術療法について述べる。片側及び両側マヒ症例に対する手術療法の詳細を症例を供覧しながら説明する。
東京病院
泌尿器科
河村 好章 前立腺癌とは? 前立腺癌について、基本的な検査・治療法を解説いたします。
八王子病院 八王子病院
耳鼻咽喉科学
大貫 純一 Navigationを用いた、内視鏡下
副鼻腔手術 
Navigation Systemを利用した内視鏡下副鼻腔手術と実際の症例をおりまぜながら紹介する。Navigationの導入により、より安全な手術が可能である。
八王子病院
内科
湯浅 直樹 メチレンデトラヒドロ葉酸還元酵素(MTHFR)遺伝子異常による若年性脳梗塞を認めた 急性小児片麻痺の既往のある 17才男性、頭部外傷にて頭部CT・MRI施行したところ、陳旧性ラクナ梗塞を認め、精査したところMTHFR欠損による高ホモシステイン血症を認め急性小児片麻痺症にMTHFR欠損の関与が考えられた。
看護部 14A病棟 山岸 恭子 口腔癌患者の看護  日常14A病棟で行っている口腔癌患者の看護の実際について紹介する。
内視鏡外来 瀧戸 史子 上部消化管内視鏡咽頭麻酔の苦痛軽減にむけてキシロカインビスカスフレーバー氷の検討  上部消化管内視鏡検査時の咽頭麻酔による苦痛を軽減するために。従来から使用しているキシロカインビスカスフレーバーを使用し氷にすることで苦痛が軽減できるか比較分析を行った。その結果を報告する。また新病院内視鏡室の紹介を少しさせてもらいます。
健康科学部 看護学科 佐藤 正美 直腸低位前方切除術後患者の排便障害の特徴とQOL  低位前方切除術は、肛門括約筋は温存されるが排便パターンが術後と大きく変化する。術後排便障害の詳細と患者の受け止めおよび対処、されに排便障害の変化とQOLへの影響について、今までの調査の結果を報告する。
井上 玲子 東海大学小児慢性疾患患者家族宿泊施設「かもめのいえ」とボランティア 2000年6月に設立された「かもめのいえ」の概要と、源氏までの利用状況を報告。されに、運営に関わるボランティアの活動を紹介し、解説する。
社会福祉学科 安倍 正昭 わが国における社会福祉の源流-明治期のハンセン病治療施設の活動から- 者が所属していた社会福祉法人は、約100年前からハンセン病治療の活動を行ってきた。当時の福祉活動を振り返ることを通じて、現在の社会福祉の在り方を再考する。
菱川 愛 司法面接について  性的な被害を子どもが受けたとき、どのように聞き取れば、真実が確かめられるのか。専門家の立場から、子どもの「司法面接」の新しい技法について、その理論と実際について概説する。